だって 代わるものなど

"好き"だけで生きたい

映画すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ 感想

これから観る方へ:エンドロールの絵も観てね!


話題のすみっコぐらし映画。

あの監督さんと脚本家さん*1の名前を見たときから、絶対単純な話じゃないでしょ!と思っていた。

私はV6のファンで、井ノ原さんがナレーションを担当しているということでこの映画を知った。それで元々観に行くつもりだったけど、togetterまとめでオタクを中心に話題になっていたのでますます期待値が上がって観てきた。根っからオタクなので
すみっコぐらしというキャラクターについてはなんとなくしか知らなかった。サンリオファンでして……(小声)

火曜日(公開5日目)19時台のイオンシネマにて。客層は母親+子どもが中心だけどひとりで来てる男性が多いこと!恐るべしインターネット効果……というかみんなフットワーク軽くて良い


※だんだんネタバレしていく(核心的なネタバレはないけど展開について触れています)

悲しくて泣いてしまう

大人も泣けるよ!っていうワードから、「やさしい世界だね;;;;;みんなよかったねえ;;;;;;」系の涙だと予想するじゃないですか。
まったく違って普通に本当に辛くて悲しくて泣いてしまった。そんなに甘い話ではなかった。(キャラはみんなやさしいです)

エンドロールでゆったりゆっくりな歌が流れるので、涙乾かす時間あるな(※妹と隣で観てたのでなんかハンカチ使うの恥ずかしくて男泣き状態だった)と思ったら更に涙溢れてきて大変な状態。
これから観る方へ:エンドロールの絵は本編名シーンまとめじゃない新規絵だから観てね!(2回目)
横見たら妹も普通に泣いてた。

というか
・絵本の世界の中(桃太郎、マッチ売りの少女など)で冒険するお話
・小さくて自信なさげな灰色のひよこ?*2 が、映画オリジナルキャラクターとして登場する
絵本を読んで育った大人なら、この段階でなんとなく展開がわかると思うけど…………想像を超えてきたし、その先を予想できてたとしてもどうしても泣いてしまう。





ぺんぎん?推しになってしまった

私は元々ペンギンが好きで(SNSアイコンもずっとペンギンキャラ)、すみっコぐらしあまり知らないなかでポスターのビジュアルは ぺんぎん? *3が可愛いな~と思った。ターバン似合っててかわいい。アラビアンナイトも好き。
(もっと予習して行こうかとも思ったんだけど、最初にしっかりキャラ紹介してくれる親切設計だからこのくらいの知識でもokだった)

ぺんぎん?は自分探しに夢中でやや協調性が低い。なんとなくいつも目が死んでる
すみっコ仲間みんなで喫茶店行こ~って外出するときも1人本読んでたり。なのに自分の好物には目をキラキラ輝かせて突進する。
趣味に関してはアツいのにそれ以外には受動的ってまんま私じゃん……。
この地点でぺんぎん?推しになってしまった。

すみっコたちは絵本の世界でひよこ?に出会う。"じぶんさがしちゅう"のぺんぎん?"おうちさがしちゅう"のひよこ?に(勝手に)シンパシーを感じて大はしゃぎ、仲間認定してめちゃくちゃ可愛がる。とにかくぺんぎん?が嬉しそうなのでよかったね……と目頭が熱くなった。

原作?のキャラ紹介によると、元々すみっコには仲良しのみにっコ(すみっコより身体が小さい)がいて
しろくま」は「ふろしき」
「ねこ」は「ざっそう」
「とかげ」は「にせつむり」
「とんかつ」は「えびふらいのしっぽ」
といつも一緒にいる(相方?)みたいだけど、ぺんぎん?にはいないんですよね。(まあ全員ですみっコに固まってるのでぼっちではないんですが)そこに小さなひよこ?を見つけてもう大喜びなわけですよ。それだけでちょっとグッとくるものがあった。
(一旦同族だとわかったら心開いてめっちゃ喋るのって人見知り/オタクあるあるだよね)


すみっコはどこか私たちに似ている

他にも、トラウマ持ちの「とんかつ*4」、気弱で極度の恥ずかしがり赤面症の「ねこ」に感情移入する人も多いんじゃないかな?

私はぺんぎん?贔屓目で見ちゃったけど、しろくまもとかげも見せ場があるしみにっコたちもめちゃくちゃ動くからお気に入りキャラがどのコでも楽しめると思った!!

絵本の世界の仮装をしてるすみっコたちがとにかく可愛いから深く考えずとも楽しめる。
桃太郎のおじいさんの格好したとんかつがすごく愛らしかった~。白髪のマロ眉があんなに似合うなんて。

そもそもあまり陽気なキャラはいないし(でもそれが良い。落ち着いててやさしい)、キャラデザイン的にもめちゃくちゃ表情豊か!というわけではないのですが
嬉しくてちょっと目を細めたり、驚いて飛び上がったりするのがかわいいんです。

でもとんかつが半泣きで相方のえびふらいのしっぽを探すところや、狼にたべて~!とニコニコで迫るところは、笑いがおきる場面なのかもしれないけど少し狂気的で悲しくもあるし、
ねこが終盤で大活躍するのは、怖がり恥ずかしがりすぎて暴走してしまった結果だし、
明るくないキャラたちによるやさしい冒険譚です。

絵本の中のキャラ(桃太郎の犬猿キジなど)が、最初は絵本の筋どおりに話を進めようとするけど(桃太郎のおばあさん役のしろくまを無理やり川に洗濯に連れていったりする)、途中から手助けしてくれるのがやさしすぎて……!

仕掛け絵本」の仕掛けを使って場面展開していくのは、転換が多いわりに集中を途切らせる感じがなくてよかった。
キャラクターは喋らないしおとなしいけど動きは多いから、小さい子でも飽きずに楽しめると思った!近くの席の幼い姉妹も(2人ともとかげのぬいぐるみを抱きながら観てた)楽しそうだった。逆に子どもには難しい部分があるんじゃないかとも思ったけど、意外と子どもって理解力高いよね……「そのボタンは押しちゃだめ!!」とか言っててびっくりしたな~


ナレーションもやさしい

あと状況説明&代弁系ナレーションの井ノ原さんが思った以上に「V6の井ノ原さん*5でファンとしてはクスッとくる部分が多いので(なんというか井ノ原さんは演じる役全部井ノ原さんになる、これはすごくいい意味で)V6のファンの人もみんな見たほうがいい

語り系ナレーションの本上まなみさんのやさしい声も素敵だった。幼稚園で読み聞かせをしてもらったときのことを思い出すようなお声で落ち着く。

終盤キャラたちが主体的なアクションをおこそうとするにつれてナレーションの割合は少なくなるけど、役割を終えたわけではなく、見守ってるよ!って雰囲気が伝わってきて良かった。


入場者プレゼントが欲しい

あのエンドロールはどうしても手元に残したい……!から来週2回目行く予定です。また追記するかも。
以上まとまりのない感想でした。

これはみんな言ってるけどどうか気負わず見てほしい。私は鑑賞後5日経つ今でもちょっと思い出すたび涙出そうになるくらいハマってしまった。というかすみっコぐらしかわいいな……どうして今までノーマークだったんだろう、可愛いな……
ストーリーブックは購入済で(今朝読み返してまた泣いてしまった)、ぬいぐるみも見つけ次第きっと買ってしまいそう。

ぬいぐるみ買いました

追記:買いました かわいい
f:id:sankakushikaku:20191117204208j:plain



ぺんぎん?ととんかつは映画グッズではなく既存商品ですが
f:id:sankakushikaku:20191117210311j:plain

後ろの面ファスナーを開けて裏返すと
f:id:sankakushikaku:20191117210424j:plain

まさかの2wayぬいぐるみ
f:id:sankakushikaku:20191117210629j:plain

やるなサンエックス……ぺんぎん?ととんかつの質感が違うのも凝っている
f:id:sankakushikaku:20191117210657j:plain

ひよこ?ちゃん……!
f:id:sankakushikaku:20191117215257j:plain

ぺんぎん?とひよこ?ととんかつ……えびふらいのしっぽも買って帰るべきだったな!!また近いうちに!!

*1:監督:まんきゅう、脚本:角田貴志(ヨーロッパ企画)

*2:ひよこかどうかわからないからキャラ紹介でも"ひよこ?"とされている。

*3:ぺんぎんではない可能性が高いので"ぺんぎん?"

*4:鼻?口?にみえるピンクの部分が"おにく"=カツの切れ端の部分 という設定は初めて知った。茶色の体は"しぼう"

*5:私はV6のオタクだから逆に世間的な"イノッチ"のイメージがどんななのかの客観的視点は失ってるけども